対戦相手は、久々に三役に復帰の時天空。
立ち合い、稀勢は右からおっつけ、右が入ると、すぐに上手投げで、ベテランを一蹴しました。
昨日の白星で、だいぶ落ち着いた様子が伺えましたね。
それよりも、私が驚いたのは、その数番後の白鵬との取組で見た、稀勢の弟弟子である高安ですよ。
いやあ、驚いた。
というより、久々に興奮しましたよ、見ていて。
立ち合い、白鵬はすぐにもろ差しに。
この瞬間、私は「あ、白鵬、楽勝だな」と思いました。
しかしねえ、ここからの高安がすごかった。
なんとかして、左をねじ込もうとする。
もちろん、白鵬の右はそうは簡単に、相手の左を差させません。
私も、何年も白鵬の相撲を見てきましたよ。
しかし、高安は左をねじ込んだ!
そして、高安、もろ差しに。
ここが高安にとっては勝負どころでしたが、横綱は動きが速い。
すぐに高安の左を切る。
しかし、あきらめない高安は、またしても左をねじ込んだ!
でもね、高安の善戦もここまででした。
横綱は、全盛期の千代の富士の「ウルフスペシャル」を彷彿とさせる、右から高安の頭を抑えつけては、左から強引とも言える投げを打ち、終止符。
投げを打った後、最後は横綱も勢い余って、土俵下に転げ落ちました。
「綱とり」の稀勢の里ばかりが注目されていますが、どっこい、弟弟子の高安も、稀勢に稽古をつけられて、いつの間にか、横綱を相手にしてもこれだけの相撲を取れる逸材に成長している。
明日は、日馬富士戦ですか。
ひょっとした、ひょっとするんじゃあないか?
今場所の高安、ちょっと注目ですよ、これは。
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